シミは、いつの間にかできているもの。
シミがあると肌が汚く見えたり、老けてみえたりするため、
多くの人にとって大きな悩みとなっています。
効果的なシミ対策をするには、シミの原因を理解し、正しく対処することが大切です。
シミはどのようにしてできるのか、
この記事でその原因とメカニズムについて詳しくご紹介します。
シミができるメカニズム!原因は紫外線から皮膚を守るメラニン色素!
皮膚は、一番外側の表皮と、その内側にある真皮からできています。
シミに深く関わっているのは表皮のほうです。
表皮は『ケラチノサイト(表皮細胞)』と
表皮の一番下の基底層にある『メラノサイト(色素細胞)』などから成っていて、
紫外線を浴びると、チロシナーゼという酵素が活発になり、
メラノサイト内で『メラニン』という色素が生成されます。
それがケラチノサイトに取り込まれることで細胞核を紫外線から守っています。
通常、皮膚の細胞は約28日の周期で新しい細胞に生まれ変わる
『ターンオーバー(新陳代謝)』を繰り返しています。
基底層にある細胞が分裂して皮膚表面に押し上げられ、最後は表面からはがれていきます。
そのときメラニンも古い細胞といっしょにはがれ落ちてしまいます。
ところが、加齢や不規則な生活やストレス、喫煙や飲酒などのさまざまな原因で
メラニンが過剰に生成され、加えて身体のサイクルが乱れて新陳代謝が滞ると、
本来はがれ落ちるはずのメラニンの色素が沈着してしまい、
それがそのままシミとなってしまうのです。
消えやすいシミは、ターンオーバーの繰り返しによって自然とメラニンが排出されていきますが、
加齢や身体のサイクルの乱れによってメラニン色素が排出されにくくなっている場合、
シミが残り続けてしまいます。
シミの大きな原因は紫外線
シミができる原因の約80%が紫外線によるものだと言われています。
紫外線にはUV-AとUV-Bの2種類があり、それぞれに特徴があります。
UV-Aは波長が長いため、曇り空やガラス窓も通過します。
そのまま皮膚表皮の真皮までに達し、基底層にあるメラノサイトを活性化させてしまいます。
これにより多量の黒色メラニンが生成され、肌の色が濃くなります。
これが日焼けのメカニズムです。
一方UV-Bは、肌に対する刺激がUV-Aより強く、
細胞の遺伝子(DNA)を破壊する力をもっているため、皮膚がんの原因にもなっています。
日焼けで肌が赤くなってヒリヒリするのは、このUV-Bが原因です。
紫外線は、長年浴び続けることで皮膚を変化(光老化)させ、皮膚細胞の再生能力は低下し、
メラニンを外に排泄する力も弱くなってしまいます。
日中に外出することが多い方は、日焼け止めや日傘、帽子などで紫外線対策をしましょう。
シミは紫外線以外にも原因がある
女性ホルモンの変化や生活習慣の乱れ、ストレスなどもシミの原因になることがあります。
妊娠中や出産後、閉経時(更年期)などは、女性ホルモンのバランスが崩れやすく、
ターンオーバーが乱れることで、メラニン色素の排出が滞ってしまいます。
また、心身のストレスや睡眠、栄養、運動などの不足、飲酒や喫煙など、
生活習慣の乱れからターンオーバーも乱れ、メラニン色素の排出が滞ってしまうため、
シミができるリスクが上がります。
そのほか、傷や虫刺されなどによる炎症や、
間違ったお手入れや肌への摩擦などの物理的な刺激によってもメラノサイトが刺激され、
シミの原因を作りやすくなるので注意しましょう。
まとめ
シミの予防には、日々の積み重ねがモノを言います。
日焼け止めやスキンケアを欠かさないようにしながら、ストレスの多い生活を改善し、
ホルモンバランスが崩れてターンオーバーが乱れないよう、
規則正しい生活を心がけることが大切です。
今のうちからしっかりスキンケアをして、将来シミに悩まない透明感のある肌を守りましょう。